CCUSでレベル3・4に上がるには、就業日数だけでなく
職長・班長としての経験日数が必要です!
単に現場でカードをタッチしているだけでは、職長経験は1日も貯まりません。
貯まるかどうかは、まったく別のところで決まっています。
CCUSで確認できる入場時の立場別就業履歴

つかだ「毎日タッチしてるのに職長の日数が0日」という相談、
実は設定漏れが原因であることが多いです!
結論:「立場」は作業員名簿で決まる
国土交通省の能力評価Q&Aに、はっきり書かれています。
「職長・班長としての経験日数」は、建設キャリアアップシステムの施工体制への技能者登録(現場作業員一覧(作業員名簿)への登録)の際に、職長又は班長という「立場」の項目を登録された技能者が蓄積した就業日数となります。
国土交通省「能力評価制度についてのQ&A」
つまり、その日の履歴が「職長として働いた1日」になるかどうかは、作業員名簿に登録したときの「立場」で決まります。カードタッチは日付と入退場を記録するだけで、立場の情報は持っていません。

下請事業者向けの公式手引きにも、同じ趣旨の警告があります。
「技能者は『職種』と『立場』が適切に施工体制に登録されていないと、能力評価等に有効に使用できる就業履歴の蓄積がなされませんのでご注意ください」
なぜ職長の履歴がレベルアップに必要なのか
そもそも、なぜ「職長としての日数」がレベルを左右するのか。ここを押さえておくと、立場の設定が単なる事務作業ではないことが分かります。
能力評価は「3本の柱」で見ている
つかだ国土交通省の手引きに評価の考え方、それぞれ何で測られるか明記されています。
建設技能者の能力評価制度においては、建設キャリアアップシステムにより客観的に把握できる経験、知識・技能、マネジメント能力を評価することを基本としています。
国土交通省「建設技能者の能力評価制度における申請の手引き」
| 評価する能力 | CCUSの何で測るか |
|---|---|
| 経験 | CCUSに蓄積された就業日数 |
| 知識・技能 | CCUSに登録された保有資格(講習・研修、表彰を含む) |
| マネジメント能力 | CCUSに蓄積された職長・班長としての就業日数や、登録基幹技能者講習などマネジメント能力を測る保有資格 |
マネジメント能力を測る材料が、職長・班長としての就業日数です。現場でどれだけ人をまとめてきたかを、CCUSは「立場」付きの日数でしか把握できません。
立場が空欄なら、システムから見ればマネジメント経験は存在しないことになります。
レベル3はそもそも「職長として従事できる技能者」
4段階のレベルが何を意味しているかも、手引きに目安が示されています。
- レベル1
-
初級技能者(見習いの技能者)
- レベル2
-
中堅技能者(一人前の技能者)
- レベル3
-
職長として現場に従事できる技能者
- レベル4
-
高度なマネジメント能力を有する技能者(登録基幹技能者等)
レベル3の定義そのものに「職長」が入っています。だから職長・班長の経験日数が0日だと、
どれだけ現場に出ていてもどれだけ資格を持っていても、定義上レベル3には届きません。
レベル4はさらに「高度なマネジメント能力」です。
レベル3・4はマネジメントの階段であって「経験年数を積むだけで自動的に上がるものではない」という設計になっています。
「就業日数は足りているのにレベルが上がらない」が起きる理由
ここまでをまとめると、こういう構造です。
| 3本の柱 | 立場を設定していない技能者 |
|---|---|
| 経験(就業日数) | ○ タッチのぶんだけ貯まる |
| 知識・技能(保有資格) | ○ 資格を登録すれば反映される |
| マネジメント能力(職長・班長日数) | × 0日のまま |
だからこそ、職長として働いた日は、その日のうちに職長として記録しておくことが大切になります。
あとから足すのは、次の章のとおり簡単ではありません。
設定するのは元請ではなく「協力会社」
ここが混乱しやすいところです。CCUSの現場登録は2段階に分かれていて、担当者が違います。
| 段階 | 内容 | 登録するのは |
|---|---|---|
| ①施工体制登録 | 元請が現場・契約情報を登録したあと、どの会社が施工体制に入るかを登録 | 上位事業者が登録し、下位が承認(元下間で招待・承認) |
| ②施工体制技能者登録 (作業員名簿) | その現場に入る技能者を名簿に載せ、職種・立場・作業内容を設定 | 原則、技能者の所属事業者=協力会社 |
職長を設定するのは、自社(協力会社)の仕事です。
元請ができるのは現場の枠を作るところまでで、誰が職長かまでは元請には分かりません。
つかだCCUSのことは「元請が全てやってくれているはず」と考えていると
大きな落とし穴となってしまいます!
ただし例外があります。公式手引きには「元請事業者や上位下請事業者が代理手続事業者として登録を代行することが可能」と書かれています。
ただし事業者間の合意が事前に必要です。元請に代行してもらっている場合は、立場まで正しく入っているか確認しておいてください。

「職長」と「班長」はどう違うのか
国土交通省が定義を公表しています。
- 職長
-
職長、又は職長の直近下位に配置され複数の班を束ねる者
- 班長
-
職長以外の者であって、複数の班や技能労働者を束ねる者
大事なのは、これが「一事業者の施工体制」の中での話だという点です。他社の職人まで束ねているかどうかではなく、自社の班構成の中でどの位置にいるかで判断します。
3人の班を1人で見ているなら班長、その班が複数あってまとめているなら職長、というイメージです。
【方法①】CCUSに直接入力する場合
CCUSの画面から直接登録するときの手順です。
元請からの招待を承認して施工体制に入ったあと、自社の技能者を名簿に登録していきます。




関連付けができている所属技能者の中から選びます。
登録方法は①作業員を個別に登録と、②「作業員名簿パターン」を使って複数を一度に登録の2通りがあります。
ここが本題です。登録しただけでは立場は入りません。一覧から各人の「編集」ボタンを押して、現場での就業内容を設定します。


| 項目 | 設定方法 |
|---|---|
| 職種 | 技能者が登録している職種からプルダウンで選択。小分類コードまで確実に選ぶ |
| 立場 | プルダウンから選択(職長・班長 等) |
| 作業内容 | 自由記入 |
| 有害物質の取り扱い | チェックボックスから選択(石綿・粉じん 等) |
| 保有資格 | 技能者が登録している資格から選択 |
【方法②】グリーンサイト・Buildee経由の場合
認定システムとのAPI連携を使っている現場では、CCUSの画面を直接触りません。
国土交通省の資料には、認定システムからCCUSへ連携される情報が図示されています。
労務管理側(作業員名簿・施工体制台帳)から、職種・立場・作業内容がCCUSへ渡る構成です。
つまりグリーンサイトやBuildeeの作業員名簿で職長として登録していれば、その立場がCCUSに連携されます。逆に、そちらで設定していなければCCUS側も空欄のままです。
グリーンサイト(協力会社側)の場合


Buildee(協力会社側)の場合



普段グリーンサイトやBuildeeで安全書類を作っている方にとっては、「いつもの作業員名簿の職長欄が、そのままCCUSのレベル判定に効いている」と考えるとイメージしやすいはずです。
安全書類のための入力だと思っていた項目が、技能者のキャリアに直結しています。
つかだ「CCUS職長経験を記録するために、作業員名簿上の職長・班長が事実と異なって良いのか?」という問題ですが、CCUS運営様に確認した所「有り、むしろ技能者の立場向上のため有効」とのこと。
元請会社と相談の上、できる限り技能者を職長・班長設定をオススメします!

【方法3】元請企業が自社社員に職長・班長設定する場合
元請側の従業員の場合、グリーンサイトやBuildeeなどから「職長」などの属性を付加する事はできません
代替方法として、「【方法①】CCUSに直接入力する場合」と同じ手順で職長などに設定することが出来ます。
つかだグリーンサイトなどは入場管理でCCUSに入場履歴をつけることは出来ますが、「職長」などを付加する仕様になっていませんでした。運営様に確認済です。
適正に入場が蓄積しているかを確認する方法
「設定したつもりで入っていない!」が一番怖いです!確認方法をご紹介します
【技能者本人】就業日数を確認する(いちばん確実)
技能者IDでログインし、「310_閲覧」>「10_技能者情報」を開きます。
画面下部の「就業日数」をクリックすると、立場別の就業日数が表示されます。


【事業責任者ID・現場管理者ID】個人の就業日数を確認する
技能者IDでログインし、「510_閲覧」>「30_技能者情報」を開き、
対象の技能者を「検索」>「技能者情報」を選択。

画面下部の「就業日数」をクリックすると、立場別の就業日数が表示されます

【事業責任者ID・現場管理者ID】対象期間の入退場詳細を確認する
「520_閲覧」>「30_承認・確認」から、抽出条件を入力し「検索」を選択。

対象技能者の「就業履歴」を選択

対象期間の就業履歴情報が詳細に確認できます

つかだこちらは入退場が自動承認されない場合に、手動で入退場承認する場合に使うページですが、入退場状況の確認としてご紹介しています。
【事業責任者ID・現場管理者ID】カレンダー形式で確認する
「510_閲覧」>「60_自社に関する現場・就業履歴」の就業履歴(月別カレンダー)から技能者IDをクリックすると、日毎の就業内容(職種・立場・作業内容など)が見られます。元請・下請の双方で確認できる機能です。
つかだ「いつから設定が抜けていたのか」を特定したいときは
この画面が役に立ちます

カレンダー上で対象現場の入場技能者の入退場状態を一覧で確認できます。

一人親方の場合はどうなるか
能力評価Q&Aに、一人親方が経歴証明を使って申請する場合の考え方が示されています。
- 就業日数は、CCUS利用開始前を含めて技能労働者および一人親方としての就業日数を通算して計算
- 職長・班長としての経験日数は、技能労働者として従事した期間のうち、職長・班長としての経験日数を計算
なお、一人親方が経歴証明を使う場合は個人事業主として自分自身で作成することが可能です。
ただし証明書の誓約欄には「事実と相違がある場合にはレベル判定を取り消されても異存ない」旨の記載があるため、正確に書く必要があります。
過去の分はどうする?
つかだ「もう何年も立場を入れずにタッチしてきた」という場合です。
すでに蓄積済みの履歴について、あとから立場を修正すると過去分まで遡って反映されるのかは、
公式資料に明記を見つけられませんでした。ここはCCUSお問い合わせフォームで確認するのが確実です。
ただし救済策があります。2024年3月31日までの職長・班長としての経験日数は、所属事業者等が作成する「経歴証明書」で補えます。ただし提出できるのは2029年3月31日までに能力評価を申請した場合だけです。

まとめ
- 能力評価は経験・知識技能・マネジメント能力の3本柱で見る。職長・班長の日数はマネジメント能力を測る材料で、レベル3の定義そのものが「職長として現場に従事できる技能者」
- 職長・班長の経験日数は作業員名簿(施工体制技能者登録)の「立場」で決まる。カードタッチでは決まらない
- 立場が空欄でも就業日数は普通に貯まるので、異常に気づきにくい
- 設定するのは元請ではなく協力会社(所属事業者)。代行は可能だが事前の合意が必要
- 職長=複数の班を束ねる者、班長=複数の班や技能者を束ねる者。自社の施工体制の中で判断する
- CCUS直接入力なら「620_施工体制登録」>「20_技能者登録」→各人の「編集」ボタンから設定
- グリーンサイト・Buildee経由なら、そちらの作業員名簿の職長設定がCCUSへ連携される
- 確認は技能者本人の「310_閲覧」>「10_技能者情報」→「就業日数」で立場別の日数を見るのが最短
- 過去の抜けは2024年3月以前の分なら経歴証明で補える(2029年3月31日までの申請が条件)
つかだ安全書類の「職長」欄が、10年後のレベルと手当につながっていると思うと、入力の重みが変わりますね!



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