【2027年4月から】グリーンサイトが料金改定 元請の負担はどう変わる?約款から読み解く

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元請サービスの利用改定!
事業規模に最適化できる新プラン変更も追加!

グリーンサイトなどを提供するエムシーディースリーが、2026年10月1日に「オーナー利用約款」を改定し、2027年4月1日の利用分から新料金を適用します。
この記事では、改定後の約款の料金表をもとに、何がいくら変わるのかを整理します。

この記事の内容は、すべて公開されている約款の料金表に基づいています。原文を確認したい方は先にこちらをどうぞ。
📄 エムシーディースリー「建設サイト・シリーズ」オーナー利用約款(2026年10月1日改定・PDF/30ページ)
料金表は21ページ目の「2.2027年4月1日以降の利用分に適用される利用料金表」です。

目次

最初に:これは「元請(オーナー企業)」の料金の話です

今回改定されるのは「オーナー利用約款」、つまり元請会社(オーナー企業)が支払う料金です。協力会社が支払う利用料を定めた「サービス利用約款」はまったく別のファイルで(最新の改定は2026年4月20日)、今回の改定対象には含まれていません。
この記事で扱うのは「オーナー利用約款」のほうです。

つまり協力会社側の利用料が直接値上げされるという話ではありません。

ただ、元請の負担が増えることで間接的な影響が出る可能性はあるので、協力会社の立場でも知っておいて損はない内容です。

つかだ

ユーザー利用料や代行企業登録料は従来通りの料金です!

そもそもグリーンサイトの料金体系がどうなっているのか、元請・協力会社・一人親方それぞれの負担額は別の記事で解説しています。この記事を読む前に全体像をつかんでおきたい方はこちらから。

変更点① 基本サービスの単価が全コース+1,000円

グリーンサイト本体にあたる「オーナー基本サービス」の単価が、
全コースで1プロジェクトあたり+1,000円/月になります。

現行料金は公式サイトの元請会社の料金例ページでも公開されています(Aコース7,000円/PJ・月、プライムサービス4,000円/PJ・月)。下の表と見比べてみてください。

コースプロジェクト数現行の単価2027年4月以降
A10PJ〜7,000円/PJ・月8,000円/PJ・月
B100PJ〜6,500円/PJ・月7,500円/PJ・月
C250PJ〜6,000円/PJ・月7,000円/PJ・月
D500PJ〜5,000円/PJ・月6,000円/PJ・月
E1,000PJ〜4,000円/PJ・月コース廃止
F3,000PJ〜3,000円/PJ・月コース廃止
G5,000PJ〜2,500円/PJ・月コース廃止

この表の出どころはオーナー利用約款(2026年10月1日改定)の21ページです。

見落としやすいのがE・F・Gコースの廃止です。新しい料金表はライトプランとA〜Dコースのみで、500プロジェクト以上はすべてDコース(6,000円/PJ・月)に集約されます。
大規模に使っている元請ほど単価の上がり幅が大きくなる形です。

変更点② 「ライトプラン」の新設

新しく5プロジェクト限定・月額25,000円の「ライトプラン」が追加されます。

これまでは最低10プロジェクトからの申し込みだったので、現場数の少ない元請には選択肢が増えることになります。

ただし、条件がいくつかあります。

  • 「通門管理機能」とデータ分析サービス「cacicar for 建設」は利用できない
  • オーナーオプションサービスを申し込めない(CCUSデータ連携・ワークサイト・スキルマップサイトなど。データバックアップサービスのみ例外)
  • 想定使用数量は5プロジェクト固定で、追加使用数量の申し込みができない(6プロジェクト以上にはプラン変更が必要)
  • サービスサイクル開始日が2027年4月1日以降の契約から利用可能
  • スタンダードプランとの間でプランを変更する場合、プラン変更手数料300,000円が発生する

ライトプランは「オプションを一切足せない」プランです

ここは当初の想定より制約が強いところです。通門管理機能が使えないという話にとどまりません。

「ライトプラン」をご利用の場合、「通門管理機能」およびデータ分析サービス「cacicar for 建設」はご利用いただけません。また、「データバックアップサービス」を除き、「オーナーオプションサービス」をお申し込みいただくことはできません。

エムシーディースリー「建設サイト・シリーズ」オーナー利用約款(2026年10月1日改定)

改定後の約款では、これまでプライムサービスにまとまっていたメニューが「オーナーオプションサービス」として個別に並んでいます。ライトプランでは、そのほとんどが申し込めません。

オプションサービス2027年4月〜の単価ライトプランで
申し込めるか
建設キャリアアップシステムデータ連携3,000円/PJ・月不可
ワークサイト(作業間連絡調整)8,000円/PJ・月不可
スキルマップサイト2,000円/PJ・月不可
ワークサイトアーカイブ500円/PJ・月不可
データバックアップサービス6,000円/回可(唯一の例外)

CCUS連携が「通門管理機能がないから実質できない」のではなく、サービス自体を申し込めません。通門管理の有無以前の問題です。

つまりライトプランは、グリーンサイトで労務安全書類をやり取りするだけのプランと考えるのが正確です。CCUS連携・作業間連絡調整・独自資格管理を使う元請は、ライトプランを選べません。

経営事項審査のCCUS加点は、「直接入力によらない方法」での就業履歴の蓄積が要件です。ライトプランではこの体制を組めないので、加点を取りにいく元請は対象外になります。

ライトプランで見落としやすい2つの金額

月25,000円という数字だけを見ると安く感じますが、約款の料金表には別の行があります。導入を検討するなら、ここまで見ておく必要があります。

① 初期設定料300,000円は、ライトプランでも必須

料金表の1行目に「オーナー基本サービス初期設定料 必須 300,000円」があります。内容欄には「オーナー基本サービス初回申込み時にお支払いいただく料金です」と書かれています。

これはライトプランでも免除されません。月額だけで判断すると、初年度の見積りが30万円ずれます。

新規に導入する場合の初年度を計算すると、こうなります。

ライトプラン(5PJ)Aコース(10PJ〜)
月額25,000円80,000円〜
年額300,000円960,000円〜
初期設定料(初回のみ)300,000円300,000円
初年度の合計600,000円1,260,000円〜
2年目以降(年額)300,000円960,000円〜

すでにグリーンサイトを使っている元請は、初期設定料を払い済みです。「初回申込み時」の料金なので、ライトプランへ移るときに改めて請求されるものではありません。影響が大きいのは、これから新規に導入する会社です。

② 6プロジェクト目でプラン変更、手数料は300,000円

ライトプランは5プロジェクトから増やせません。約款にはこう書かれています。

「ライトプラン」の「想定使用数量」は5プロジェクトとし、「追加使用数量」のお申し込みはできません。同時に6プロジェクト以上をご利用いただくには、「スタンダードプラン」へのプラン変更が必要となります。

エムシーディースリー「建設サイト・シリーズ」オーナー利用約款(2026年10月1日改定)

A〜Dコースには「利用枠の追加単価」が設定されていますが、ライトプランの欄は斜線で、追加という選択肢そのものがありません。

そして、そのプラン変更にかかる金額が料金表に明記されています。

オーナー基本サービスプラン変更手数料 必須 300,000円
スタンダードプランからライトプランへの変更時およびライトプランからスタンダードプランへの変更時にお支払いいただく料金です。

エムシーディースリー「建設サイト・シリーズ」オーナー利用約款(2026年10月1日改定)

プラン変更手数料は300,000円です。しかもスタンダード→ライト、ライト→スタンダードの両方向でかかると明記されています。

つまり繁忙期に現場が6件になってスタンダードへ移り、落ち着いてからライトへ戻すと、往復で600,000円です。年間の基本料金(300,000円)の2倍がかかる計算になります。

現場数が5前後で動く会社ほど、ここは慎重に見てください。常時5現場以内で収まるならライトプランは有効ですが、年に一度でも6現場になる見込みがあるなら、最初からAコースのほうが結果的に安くなることがあります。

なおサービスサイクルの途中でプランを変更できるのは、ライトプラン→スタンダードプランの方向だけです。約款には「この場合を除き、『サービスサイクル』の途中で『プラン』を変更することはできません」と書かれています。スタンダードからライトへ下げるのは、次のサービスサイクルからです。

つかだ

旧プランでは10プロジェクトが下限だったので、元請としてグリーンサイト導入できる企業が増え、建設業の効率化が進む可能性のある良采配!
しかしCCUS連携する「通門管理機能」が使えないのは、技能者の待遇向上の可能性を狭める気がします…

というのも、CCUSの就業履歴が正しく積み上がるかどうかは、技能者が実際に受け取れる手当やポイントに直結するからです。レベルに応じて手当を出している元請は、すでに30社以上が公表されています。

変更点③ プライムサービスの廃止と個別課金化

ここが今回いちばん影響が大きい部分です。

現行は「オーナープライムサービス」として全メニュー込みで1プロジェクトあたり4,000円/月(Aコースの場合)でしたが、2027年4月以降はサービスごとの個別課金に変わります。

サービス2027年4月以降の単価
オーナープライムサービス(全メニュー込み)廃止
CCUSデータ連携サービス3,000円/PJ・月
ワークサイト8,000円/PJ・月
スキルマップサイト2,000円/PJ・月

ワークサイトが何をするサービスなのか、新旧の料金でどれだけ変わるのかは別記事にまとめています。

つかだ

ワークサイトの増額幅が大きいですね。ワークサイトは最近どんどんアップデートして便利になっている作業間調整ツールで、自社でも活用しています。

「使う機能だけ選ぶ」形になるので、増える会社と減る会社が出る

単純に足し算すると、3サービス全部を使っている元請は4,000円 → 13,000円/PJ・月と3倍以上になります。

一方で、CCUS連携しか使っていない元請は4,000円 → 3,000円と安くなります。
(実質元請プロジェクトの+1,000円と相殺になるイメージです)

使っているサービス現行2027年4月以降差
CCUS連携のみ4,000円3,000円▲1,000円
CCUS連携+スキルマップ4,000円5,000円+1,000円
CCUS連携+ワークサイト4,000円11,000円+7,000円
3サービスすべて4,000円13,000円+9,000円

つまり「実際に使っている機能を棚卸しできているか」で、負担額が大きく変わります。
試しに入れたまま使っていないサービスがあるなら、契約更新の前に見直しておく価値があります。

今後のスケジュール

時期内容
2026年10月1日オーナー利用約款の改定
2026年10月1日〜2027年3月31日この期間の利用分は現行料金が適用
2027年4月1日利用分〜新料金の適用開始

サービスサイクル(契約期間)が2027年4月を跨ぐ場合、4月以降の利用分から新単価が適用されます。「今年契約したから1年間は現行料金のまま」とはならないので、年度予算を組む際は注意が必要です。

協力会社の立場では何を気にすればいいか

冒頭のとおり、今回の改定で協力会社の利用料が上がるわけではありません。
ただ、実務目線で考えられる影響としては次のようなものがあります。

  • 元請がコスト見直しの一環で、ワークサイトなど一部サービスの利用をやめる可能性(現場の運用方法が変わる)
  • 逆にCCUS連携の単価は下がるので、CCUS連携は継続・強化される方向になりやすい
  • 現場数の少ない元請がライトプランで新規に導入し、グリーンサイトを使う現場が増える可能性

ここは筆者の見立てです。実際の運用がどうなるかは元請ごとの判断になります。

そもそもグリーンサイトとは何か、加入するとどんなメリット・デメリットがあるのかは、現役の建設事務の目線でまとめた記事があります。

つかだ

技能者の待遇向上のため、料金面でCCUS連携のハードルが少し下がったことは大きな前進と思います!

まとめ

  • 2026年10月1日に約款改定、2027年4月1日の利用分から新料金
  • 対象は元請(オーナー企業)の料金。協力会社の利用料の改定ではない
  • 基本サービスは全コース+1,000円/PJ・月。E・F・Gコースは廃止され、500PJ以上はDコースに集約
  • 5PJ限定・25,000円の「ライトプラン」新設。ただし通門管理機能・cacicarに加え、オプションサービス(CCUS連携・ワークサイト・スキルマップ)も申し込めない。初期設定料300,000円は別途必須
  • ライトプランは5プロジェクトから増やせない。6現場目からはスタンダードへの変更が必要で、プラン変更手数料は300,000円(両方向)
  • プライムサービス廃止で個別課金化(CCUS連携3,000円/ワークサイト8,000円/スキルマップ2,000円)
  • 使っていない機能があるなら、契約更新前の棚卸しで負担を抑えられる可能性がある

金額はすべて税抜です。また約款上、料金は「オーナー企業の同意を得ずに、弊社からの通知のみにより見直されることがある」と定められています。契約前には必ず最新の約款で確認してください。

出典:エムシーディースリー「建設サイト・シリーズ」オーナー利用約款(2026年10月1日改定)/同「サービス利用約款」(2026年4月20日改定)/建設サイト・シリーズ「ご利用料金」/同「ご利用料金例(元請会社)」
※本記事は公開されている約款・料金ページのみを情報源としています。

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